Linux Mint 18 64bitにWineとUTAU、重音テトを入れました

バージョン Linux Mint 18.3 (アップデート適用済み)、Wine 3.0.5、UTAU v0.4.18e

本投稿はv0.4.18eを試していますが、現在はセキュリティ更新を適用したv0.4.19以降を使いましょう

Wine はaptコマンドを使わずにWine HQ のdebファイルからインストール
(依存ライブラリは手動のaptコマンドで入れる必要があることもあります)

それにUTAU、重音テトvoice 連続音+単独音を入れました

結果からいうと、Wineで文字化けも解消して歌わせることができました
試す場合、失敗するかもしれないので自己責任で壊していい環境でお願いします

今さらなぜかというとノスタルジーな気分で古いLinux Mint 18に色々入れたものを
保持したくなったからです

※この方法は、「sudo dpkg –add-architecture i386」しない方法です
パッケージ管理で i386 を追加してしまうと、他のアプリをインストールする場合まで
i386 パッケージが追加されてしまわないか不安で、しない方法を調べました

1 Wine を Wine HQ からダウンロード

cd ~/ダウンロード
mkdir binary-amd64 binary-i386
cd ~/ダウンロード/binary-amd64
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-amd64/Packages
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-amd64/wine-stable-amd64_3.0.5~xenial_amd64.deb
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-amd64/wine-stable_3.0.5~xenial_amd64.deb
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-amd64/winehq-stable_3.0.5~xenial_amd64.deb
cd ~/ダウンロード/binary-i386
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-i386/Packages
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-i386/wine-stable-i386_3.0.5~xenial_i386.deb
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-i386/wine-stable_3.0.5~xenial_i386.deb
wget https://dl.winehq.org/wine-builds/ubuntu/dists/xenial/main/binary-i386/winehq-stable_3.0.5~xenial_i386.deb

2 UTAU v0.4.18e、重音テトvoice 連続音+単独音をそれぞれの公式サイトからダウンロード

UTAU v0.4.18e
http://utau2008.xrea.jp

重音テト 連続音+単独音
https://kasaneteto.jp/utau/

3 Wine イントール

Nvidiaグラボのドライバーを入れてるPCでは、最初の wine-stable-i386 で
依存ライブラリの自動解決に失敗しました。
この場合、依存ライブラリは手動のaptコマンドで入れる必要がありそうです

類似構成のNvidiaグラボのドライバーを入れてないPCでは成功したので、
そっちで自動解決された依存ライブラリの一覧が分かっていたため、
それらを手動のaptでインストールして、wineをインストールしました。

インストールコマンドは以下の通り。もし最初の 1行で失敗した場合は
すぐ後の「最初の wine-stable-i386 で失敗した場合」に進んでください

sudo gdebi wine-stable-i386_3.0.5~xenial_i386.deb
sudo gdebi wine-stable-amd64_3.0.5~xenial_amd64.deb
sudo dpkg -i --force-architecture wine-stable_3.0.5~xenial_i386.deb
sudo dpkg -i --force-architecture winehq-stable_3.0.5~xenial_i386.deb
sudo dpkg -i wine-stable_3.0.5~xenial_amd64.deb
sudo dpkg -i winehq-stable_3.0.5~xenial_amd64.deb


最初の wine-stable-i386 で失敗した場合

コントロールセンターのパッケージマネージャー Synaptics で、wine-stable-i386 を
完全削除指定で削除します
中途半端にインストールされたものを sudo apt autoremove で取り除いて、
依存ライブラリを手動のaptコマンドでインストールします

自動解決された依存ライブラリの比較

左 失敗した方、Nvidiaグラボのドライバーを入れてる
右 成功した方、Nvidiaグラボのドライバーなし

wine依存ライブラリ

wine依存ライブラリ続き

インストールが成功したPC (Nvidiaグラボのドライバなし) で自動解決されたライブラリーの手動インストールコマンド

sudo apt policy gcc-5-base:i386 gcc-6-base:i386 libapparmor1:i386 libasn1-8-heimdal:i386 libasound2-plugins:i386 libasound2:i386 \
  libasyncns0:i386 libc6:i386 libcap2:i386 libcomerr2:i386 libdb5.3:i386 libdbus-1-3:i386 libexif12:i386 libexpat1:i386 libffi6:i386 libflac8:i386 \ 
  libfontconfig1:i386 libfreetype6:i386 libgcc1:i386 libgcrypt20:i386 libgd3:i386 libglib2.0-0:i386 libgmp10:i386 libgnutls30:i386 libgpg-error0:i386 \
  libgphoto2-6:i386 libgphoto2-port12:i386 libgssapi3-heimdal:i386 libgstreamer-plugins-base1.0-0:i386 libgstreamer1.0-0:i386 \
  libhcrypto4-heimdal:i386 libheimbase1-heimdal:i386 libheimntlm0-heimdal:i386 libhogweed4:i386 libhx509-5-heimdal:i386 libicu55:i386 \
  libidn11:i386 libjack-jackd2-0:i386 libjbig0:i386 libjpeg-turbo8:i386 libjpeg8:i386 libkrb5-26-heimdal:i386 liblcms2-2:i386 libldap-2.4-2:i386 \
  libltdl7:i386 liblzma5:i386 libmpg123-0:i386 libncurses5:i386 libnettle6:i386 libogg0:i386 libopenal-data libopenal1:i386 liborc-0.4-0:i386 \
  libp11-kit0:i386 libpcap0.8:i386 libpcre3:i386 libpng12-0:i386 libpulse0:i386 libroken18-heimdal:i386 libsamplerate0:i386 libsasl2-2:i386 \
  libsasl2-modules-db:i386 libselinux1:i386 libsndfile1:i386 libspeexdsp1:i386 libsqlite3-0:i386 libstdc++6:i386 libsystemd0:i386 libtasn1-6:i386 \
  libtiff5:i386 libtinfo5:i386 libudev1:i386 libusb-1.0-0:i386 libvorbis0a:i386 libvorbisenc2:i386 libvpx3:i386 libwind0-heimdal:i386 libwrap0:i386 \
  libx11-6:i386 libxau6:i386 libxcb1:i386 libxdmcp6:i386 libxext6:i386 libxml2:i386 libxpm4:i386 ocl-icd-libopencl1:i386 zlib1g:i386

誤ってインストールしてしまわないように policy にしてます、テキストエディター等に貼り付けて、
policy を install に書き換えて使ってください

Wineをインストールしたら、コマンドラインで winecfg を実行。mono、gecko をインストールするか聞かれます

すべてキャンセルしても UTAU のインストール、動作に影響なさそう。キャンセルがお勧め

入れた場合、html 、png を開くときのポップアップにWine Internet Explorer 等が関連付けが出て、
どうせ使わないので、やっぱ要らなかったな…と

wine-mono-inst

wine-gecko-inst

キャンセル後、再度、ポップアップを表示させるには、簡単なのは winecfgなどを実行した時に作られた
/home/お使いのPCのユーザー名/.wine を消せばいいです

Wine 日本語文字化け対策

これだけだと UTAU インストールの時、インストーラーが文字化けします
(UTAU 自体は、これをしなくても文字化けしません)
以下のレジストリキーのインポートで文字化けしなくなります

HKEY_USERS_Software_Wine_Fonts.txt
MD5: 1fd30720b479445e90861c118f220a42

以下のコマンドを実行して、MD5値が異なっていないことを確認しましょう
md5sum HKEY_USERS_Software_Wine_Fonts.txt

mv HKEY_USERS_Software_Wine_Fonts.txt HKEY_USERS_Software_Wine_Fonts.reg
cp HKEY_USERS_Software_Wine_Fonts.reg ~/.wine/HKEY_USERS_Software_Wine_Fonts.reg
wine regedit

レジストリキーをコピーした場所が見えないですが、ファイル名に半角ドットwineと入力して開けば移動できます
 

レジストリエディタを閉じて、再度、起動したところ。フォントが変わってます

これで Wine の準備は完了です

4 Wine に UTAU をインストール、Wine UTAUに重音テトvoiceデータをコピー

コマンドラインで UTAU を解凍、インストール

unzip utau0418e-inst.zip
wine utau0418e-inst.exe

これだけだとデフォの音声が鳴らない。理由はwavファイルが生成されていないため。そこで

caja “/home/お使いのPCのユーザー名/.wine/drive_c/Program Files (x86)/UTAU/voice/uta”

マウス右クリックして「端末の中に開く」を選んで、コマンドラインで wine mkdefo.exe

UTAUデフォvoice生成1

UTAUデフォvoice生成2

さらに、別のコマンドラインで重音テトvoiceデータを解凍、Wine UTAUのパスへカット&ペースト

unzip -O=cp932 TETO-tougou-110401.zip
mv 重音テト音声ライブラリー "/home/お使いのPCのユーザー名/.wine/drive_c/Program Files (x86)/UTAU/voice/重音テト音声ライブラリー"

UTAUテトvoice-展開コピペ

これでデフォ、重音テト、両方とも音がでますよ

5 動かしてみます

メニューまたはデスクトップアイコンからUTAUを起動

(補足 1) mono、gecko の削除。ファイルの関連づけの解除について

wine control → プログラムの追加と削除で、geckoを削除
/home/お使いのPCのユーザー名/.wineを削除
/home/お使いのPCのユーザー名/.cache/wine 以下の mono、gecko を削除

ファィルの関連づけは、/home/お使いのPCのユーザー名/.local/share/applications を開き、
winebrowser と htm、pdf を関連づける 2つ、Wine Internet Explorer と画像を関連づける 4つ
つまり以下の 6 つを削除

wine-extension-htm.desktop  wine-extension-pdf.desktop
wine-extension-gif.desktop  wine-extension-jfif.desktop
wine-extension-jpe.desktop  wine-extension-png.desktop

同じ場所にある mimeinfo.cache の中からも、それらの行を消す。
notepad とテキストファイルの関連づけを消したい場合、同様に、

wine-extension-txt.desktop

を消して、mimeinfo.cache の中からも、その行を消す
最後に以下のコマンドを実行

update-desktop-database ~/.local/share/applications
update-mime-database ~/.local/share/mime/

これでファイルと wine browser, wine internet explorer の関連付けが消えてくれました
ただし、/home/お使いのPCのユーザー名/.wineを消して
winecfg で作成、何らかのアプリをインストールするとファイルの関連づけは復活します

(補足 2) Linux Mint 18.3 に apt で Wine を入れた場合は、どうなるか

Wine バージョンがとても古いです。しかし最初からレジストリキーがセットされて、
(実はそれを参考にしました) UTAU はインストール画面も文字化けしません
Wine バージョンが古いせいか、UTAU の設定を触らないと再生後にデスクトップまで
フリーズしてしまいます

(参考) http://kenchan22.web.fc2.com/i/utaulinux/utaulinux.html

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